早いもので2023年も2ヶ月が過ぎようとする2月26日(日)。その後は『卒業』シーズンや『お花見』、筆者にとっては年に一度忘れた頃に襲ってくる花粉など次々と楽しみなイベント(?)も訪れる。アイドルやファンたちにとっても春の訪れに心躍らせる人も少なくないだろう。
結成2周年を迎え、昨年6月には新メンバーとして来海りりが加入し、アイドルシーンにおいて躍進を続ける5人組グループ、『ブルーなままで(以降、ブルまま)』。
所属事務所のアクセルグローの風土もあってか、心温まる人間味の溢れたグループとなっており、この日も多くの所属アイドルたちが彼女たちのステージを見届けるべく会場へと足を運んでいた。事務所が一つの大きな家族となって皆で支え合う雰囲気があり、ファンも複数のグループの現場へと足を運んでいる印象だ。
17:00より始まったリハーサルでは、およそ1時間かけ入念に行っていく。新曲を中心に気になる点を何度も確認していくが、この日の会場となる恵比寿CreAtoはステージ上手がやや狭くなっている構造で、多くのアイドルたちが壁へと衝突してしまう姿を目にする。ステージを広く使い見せていきたい彼女たちだが、左右対称に見せていきたいという意味でもバランス調整していくシーンが何度かあった。
早乙女を中心に和やかな雰囲気で進められるが程よい緊張感も漂い、プロデューサーの的確なアドバイスによって次々と表現にも変化が表れていく。終始緊張した面持ちで臨んでいた安在も本番でどのような表情を見せてくれるか、初のワンマンライブを来海は最後まで楽しむことが出来るのか、そんな点にも注目して観ていきたい。
18:00を過ぎ最前エリアから順にファンが入場を始めた。メンバーのサイン入りTシャツへその場で袖を通していき、着々と開演に向け熱気が高まっていく。
先ほどまで誰もいなかったフロアが埋まっていく光景を見ているだけでこちらの気持ちも引き締まっていく。筆者にとってもこうしてワンマンライブをレポートしていくのも3ヶ月ぶりのことだ。誤字がないことを願いながら書き進めていこう。
ファン達が会場をビッシリと埋め尽くした18:30をやや過ぎたあたりで茶目っ気たっぷりの影アナでフロアを温めた後、オープニング映像と共に始まった『Overture』で幕を開けた『2nd Anniversary ワンマンLive』。オーディエンスは大きなクラップとBGMの音量にも負けないコールで5人をステージへと迎え入れる。
そして1曲目は『月影レゾナンス』で始まりを告げると共に、2年間の成長の跡を見せつけるかのように、5人が存分に持ち味を披露していく。紅空の聴き心地の良い歌声が、久々に耳にすると一段とレベルアップしていたように感じた。メンバー達と奏でるハーモニーに一気に世界観へと引き摺り込んでいく。
続いてブルままの人気曲、『メランコリックヒーロー』でオープニングを畳み掛けていく。撮影エリアのカメラマンたちも飛びきりの笑顔を見せるメンバーたちの表情を撮り逃さまいとカメラを持つ手にも力が入る。フロアの声量がMAXまで上昇するが、早乙女や紅空も対抗するように力のこもった歌声を響かせる。ライブも出だしだが、ステージとフロアのこの攻防を目にすることができ、私自身も一気に興奮状態となった。
一転してメッセージ性の強い『冷たいキスを残して』をしっとりと披露。愛くるしい笑顔が印象的な蒼野も幅の広い表現力を見せ、オーディエンスの視線を釘付けにしていく。リハーサルでは緊張した姿も見せていた安在もファンからの声援に自然と表情が和らいでいく。小さな身体をダイナミックに動かし、その身体の何倍にも大きくステージで躍動していく。
4曲目に用意したのは『未来時計』。安在が「もっともっと楽しんでいきましょう!」と煽っていたように再びボルテージを高めていくが、5人がそれぞれに “未来” へと想いを馳せていく姿が、照明に照らされることで更に魅力的に映えていた。来海も初めて立つワンマンライブのステージを、終始目を輝かせながらキラキラと舞い踊っていく。序盤のセットリストの構成もファンの熱気を最大限に高めていく工夫がなされていた印象だ。
MCでは自己紹介にプロデューサーも参戦し、「6人で頑張っていく」と挨拶し歓声を浴びる。続けてプロデューサーよりアナウンスが入り、入口付近にて会場へ入りきれなくなっていたファンのために、フロアのファンも一歩ずつ移動しスペースを作っていた。
そして更に多くのファンがフロアへと入ることができ、更に賑いを見せた中で次のブロックへと移っていき、スタートは『ネオン』から披露。私は後方から観ていたのだが、オーディエンスたちは5人と共に手に持つペンライトを揺らしたり突き上げたりする動きはあるものの、頭は微動だにせず5人の姿を目に焼き付けるように見つめる姿が印象的だった。その手に持つペンライトも5色が満遍なく光り輝いていたが、ソロパートではほぼ一色に照らされ、きっとステージから見るその光景は絶景そのものだろう。
続いてはメンバーたちのオフショット動画をMV風に仕上げ、スクリーンに映しながら歌った『君のことを知らない』は、エモさを何倍にも増大し届けていく。来海のうつむくように視線を外す仕草があり、本人が意図したものではないかもしれないがステージ上での心の変化が見え隠れし個人的に好きなポイントの一つだ。早乙女はグループのムードメーカーでもあるが、人一倍責任感の強さも感じるほど時より見せる目力には圧倒される。彼女の強い覚悟をオーディエンスも全身に受け止めながら、大きな声援で返していく。
『蒼いインク』『いつか描いた夢』と続いた2曲では、「全員と目を合わせるんだ」と5人全員が目標設定しているかのように積極的にフロアのファンへとレスを飛ばしていく。スペースもあまりない中でもフリコピするファンも多くおり、その姿はフロアのどこにいてもすぐに見つけられるほどの存在感を放っていた。3年目に向けて、強い希望を抱かせるこの日の5人のパフォーマンスだった。
曲が終わり再びMCへ。ここでは「夏の三部作」として『ラストサマー』『真夏の嘘つき』に続く新曲を披露することが告げられる。振付はNoelliL-ノエリル- の七瀬美優が担当したことも発表され、七瀬らしい可愛さ溢れる振付が見れることも期待させた。
そして始まった新曲、『はじまりはブルーラグーン』。積極的にフリコピにチャレンジするファンも多く、皆が全力でライブを楽しもうとする光景に私自身も幸せなひとときを目の当たりにすることが出来た気がした。歌詞もスクリーンに映し出していたため、曲のイメージも頭に仕入れながら観ることも出来ただろう。サビで会場が一斉に波打つ姿が、今後見られる日も近いはずだ。
そして昨年のワンマンライブで新曲として披露していた『君のままで』、『ラストサマー』で後半戦へギアをもう一段上げていく。ライブを観ながら書き進めていた私の身体も自然と同調するように揺れ動いていく。会場の温度感に合わせるように5人も次々と表情を変化させていく。ただパフォーマンスするだけでなく、「しっかりステージに立ってそこで生きている」といった印象だ。
続いてのMCでは予めグループとして目標設定していた動員目標の達成がされたこと、その結果「新衣装」「MV」の制作が決定したことを発表した。早速MVの撮影場所について協議するなど、この日駆けつけてくれたファンと共に次なるステップへ心躍らせていた。
そして最後の曲として始まったのは、「ブルままと言えばこの曲!」と言える代表曲、『真夏の嘘つき』。高まった高揚を抑えることが出来ずジャンプするファンの姿もあるが、その想いはメンバーの5人も同様だ。弾ける笑顔が満開に咲き誇り、この日一番可愛い5人が眩いほどにステージを舞い踊っていく。後半ではサインボールを速やかにフロアへと投げ込んでいき本編のラストを華やかにしていく。これまでの2年間5人が積み重ねてきた集大成が、この一曲に凝縮されているように、楽しさけでないファンと紡いできた “歴史” も感じさせる1曲となっていた。
ブルー転の中始まったアンコールによって、再びステージへと戻ってきた5人は記念Tシャツへと衣装を変え、来海の可愛らしい曲フリから始まった、新曲『バカバカバカバカバカ』。女の子の恋心を可愛らしくリアルに描いており、メンバーや初めて聴いたオーディエンスも自身の経験に当てはめながら共感することが出来る一曲となっているのではないだろうか。蒼野が振付をしたという新曲は、普段のライブでは静止画の撮影がOKとなっていることから、「可愛いメンバーを写真に収めてほしい」という願いも込められているようだ。ブルままの新たな一面を観ることができる、愛くるしいアイドルソングとなっている。
そして写真撮影に行く前に、この日2曲披露した新曲のタイトルの裏話などを交えていく。『はじまりはブルーラグーン』は、つい先程タイトルが決まったことも話し、新曲への強い想いも感じさせた。来海が行った『バカバカバカバカバカ』の曲フリだが、全員で行うパターンも想定したいたことを早乙女が明かし、彼女のトークスキルの高さで笑いを誘っていた。
写真撮影を終え、メンバーが一人ずつ挨拶へ。ここは全文書き起こしていきたい。
紅空:今日まで “不安” だったり “楽しみ” だったり。去年の話になっちゃうんですけど、1周年記念ワンマンのときは(目標の)動員に届かなくて、絶対に今年は「100人」目指して頑張りたいと思っていたので達成出来て嬉しいです。3年目も宜しくお願いします!ありがとうございました!
蒼野:私自身2周年を迎えることが始めてなんですけど、今回のワンマンライブは前回よりもより一層メンバーと色々話し合ったり、この新曲(『バカバカバカバカバカ』)の振付を担当させてもらったりと、その分緊張とか不安も大きかったんですけど、こんなにたくさんの人がいてくれるんだなと凄い心の支えになっております。
ファン:泣かないでー!
蒼野:泣かないよ!(笑)泣く気ないから大丈夫!
ファン:泣けー!
早乙女:「泣け」はおかしい(笑)
蒼野:3年目も頑張っていきますので皆さんどうか宜しくお願いします!ありがとうございました!
来海:自分は6月26日に加入して、そこから「ブルーなままでの印象変わった」とか、「元気つくな」とかファンになってくれた人もいるし、凄い嬉しい7・・・ヶ月?あれ?8ヶ月?
蒼野:ざっくり8
来海:ざっくり9だった(笑)
ファンから8ヶ月と訂正される
来海:やばい(笑)2月26日って区切りの良いときに(ワンマンライブを)出来て凄い嬉しいんですけど、初めてのワンマンがこんなに人がいてくれて凄い嬉しいし親にも凄い感謝してます。皆さん今日はありがとうございました!
安在:私は個人的に前回のワンマンライブよりも成長できたところが凄く多くあったなーって気がしていて、皆さんがここにいてくださっているから、今私たちがこのステージに立てているし、アイドルができていると思うので、これからも私たちがまだまだステージに立てるように、3年目4年目5年目もずっとずっとアイドルができるように一緒に見守っていてくださったらなって思っています。2周年ワンマンライブありがとうございました!
早乙女:ブルーなままで2周年ということなんですけども、この2周年駆け抜けてこれたってことはいつも支えてくれる運営さん、いつも陰から支えてくださる家族さん、そして同じ事務所の先輩方、そして同期とか後輩とか・・・同じ事務所の方(笑)そしてここにいる皆さんのおかげで私たちは2周年を迎えられたと思ってます。こんなにも一人一人個性豊かで、熱い気持ちを持った(紅空)咲良、そして仕事ができる(蒼野)りゃーこ・・・仕事ができる(笑)しごできなりゃーこ、そしてハイテンションMAXコミュ力高い(来海)りり、そしてこう見えてめためた大人な(安在)さき、そして・・・(早乙女)めっちょ
一同爆笑
早乙女:個性的な5人がいたからね、ここまでやってこれたと思いますので、この5人でこれからも上を目指して頑張っていきたいと思います!本当に皆さん、今日はワンマンライブに来てくださってありがとうございました!
“本当の最後” となる曲も、もちろん『真夏の嘘つき』を披露。随所に笑いを交える早乙女の挨拶の後ということもあり、最後までハッピーになれる笑顔がフロアには溢れていた。後半は一年前にも同じ光景を見た気がするが、その早乙女がセルカ棒にカメラを設置しフロアを撮影していく。ライブ中のステージからの光景を動画で観ることはなかなか出来ない機会でもある。ファンと過ごすかけがえのない時間を記念に残していく心遣いも、彼女が愛される要因の一つだろう。臨場感あるこの動画はきっと近いうちに公式Twitterにも投稿されるはずなので、是非チェックしよう。最後もブルままらしく明るく挨拶し2周年となるワンマンライブの幕を下ろした。
芸術的とも言える楽曲の数々と完成度の高いパフォーマンスでアイドルファンを魅了し続けるブルまま。2年目は彼女たちにとっても大きな前進を遂げたと実感することができた1年となり、来海の加入によって大きなパワーアップを遂げた。個性的且つ魅力溢れるグループが揃うアクセルグローの中で、日々アイドルとして成長を続ける彼女たちの3年目は、更に加速する可能性を大いに感じさせる。プロデューサーを含めた6人の決意の3年目を私も注目し続けていきたい。
文:山本 智貴
写真:児玉 光弘
『2nd Anniversary ワンマンLive〜Stay Blue Protocol〜』
2026.02.26(Sun). at 恵比寿CreAto
【セットリスト】
00.Overture
01.月影レゾナンス
02.メランコリックヒーロー
03.冷たいキスを残して
04.未来時計
05.ネオン
06.君のことを知らない
07.蒼いインク
08.いつか描いた夢
09.はじまりはブルーラグーン
10.君のままで
11.ラストサマー
12.真夏の嘘つき
En01.バカバカバカバカバカ
En02.真夏の嘘つき
■ブルーなままで オフィシャルショップ
■ブルーなままで 公式SNS
Twitter:https://twitter.com/_stay_blue
LINE:https://line.me/R/ti/p/%40352eomxp#~
YouTube: https://youtube.com/@stayblue_official
【メンバーSNS】
蒼野りかこ
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紅空咲良
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安在さき
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早乙女ひまり
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来海りり
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